LLMを用いて対話型の情報検索システムにおける精度を高めるための工夫が研究されています。
対話型情報検索システムは、従来型の検索エンジンに対して、ユーザーの意図を汲み取る力に長けている特徴を持つ技術です。
研究者らは今回、対話型情報検索システムの仕組みを検証する実験において、「検索してから生成」するアプローチと「生成してから検索」するアプローチを比較しています。
参照論文情報
- タイトル:Generate then Retrieve: Conversational Response Retrieval Using LLMs as Answer and Query Generators
- 著者:Zahra Abbasiantaeb, Mohammad Aliannejadi
- 所属:University of Amsterdam
背景
最近、対話型の情報検索が注目を集めています。ユーザーとの対話を通して情報ニーズを理解し、適切な情報を見つけ出す技術です。
従来の検索エンジンは、ユーザーが入力したキーワードに基づいて関連する文書を検索します。複雑な情報ニーズを短いキーワードで表現するのは難しく、必要な情報を見つけられないケースも多くありました。
一方で対話型情報検索は、ユーザーが知りたい情報をより深く理解し、より精度の高い検索結果を出します。情報収集の負担軽減にも繋がり、さらにユーザー自身が気づいていなかった新しい関連情報も探し出せる可能性があります。
なおここでの情報検索とは、ウェブ検索だけでなく企業内データの検索も含まれます。
そして、対話型情報検索においてはLLMを活用することが期待されています。以下のようなメリットが見込まれます。
- 文脈や感情も含めてユーザーの発話内容をより深く理解する
- ユーザーの意図に沿った自然な文章を生成する
- 複数の文書を組み合わせたり、推論を行うことで、より深い洞察を提供することができる
今回研究者らは、LLMによる対話型情報検索をどのようなパイプラインで開発するのがよいのかを検証しました。
以下で詳しく解説します。
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