この記事では、コーネル大学などの研究者らが開発した、ユーザーフィードバックを通じてQ&Aシステムを継続的に改善する新たなアプローチについて紹介します。このシステムは、使うたびにどんどん賢くなるという驚きの特性を持っています。さらに、このアプローチと他のAIシステムを掛け合わせることで、画期的なQ&Aサービスを提供できる可能性があります。
参照論文情報
- タイトル:Continually Improving Extractive QA via Human Feedback
- 著者:Ge Gao, Hung-Ting Chen, Yoav Artzi, Eunsol Choi
- URL:https://doi.org/10.48550/arXiv.2305.12473
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ユーザーフィードバックを活用したQ&Aシステムの改善
ユーザーフィードバックの力
製品やサービスの使用者が直接提供する意見や感想をユーザーフィードバックと言います。ユーザーフィードバックは、商品の強みと弱みを明らかにし、改善の方向性を示す貴重な情報源となります。製品やサービスの提供者は、ユーザーのニーズや期待を理解し、それに応じて製品やサービスを最適化するためにユーザーフィードバックを活用することができます。
フィードバック駆動型の学習アプローチ
コーネル大学などの研究者らは、ユーザーフィードバックを活用してQ&Aシステムを継続的に改善する新たなアプローチを新たに提案しました。このアプローチでは、ユーザーとのインタラクションを通じてフィードバックを収集し、そのフィードバックを学習の糧とします。これにより、システムはユーザーのニーズや期待に対する理解を深め、それに応じて自身のパフォーマンスを逐次調整することが可能となります。このフィードバック駆動型の学習アプローチは、システムが時間とともに自己進化し、ユーザーのニーズにより適応する能力を持つことを可能にします。
回答不能な質問への対応策
回答不能な質問とは
回答不能な質問とは、システムが現有の知識や情報に基づいて適切な回答を提供できない質問のことを指します。これは、システムが適切な回答を生成するための必要な情報を持っていない、またはその情報を適切に解釈できない場合に発生します。このような質問は、システムの学習プロセスに大きな影響を与え、そのパフォーマンスを低下させる可能性があります。
質問の回答可能性のモデル化
この研究では、質問の回答可能性をスパン抽出から別々にモデル化することで、回答不能な質問の存在が学習プロセスに大きな影響を与えることに対処しています。具体的には、システムは質問が回答可能かどうかを判断するためのモデルと、回答可能な質問に対して適切な回答を生成するためのモデルを別々に持つことで、これらの問題を克服します。これにより、システムはより効果的に学習し、質問に対する回答の質を向上させることが可能となります。
実験結果とその意義
進化するQ&Aシステム
実験の結果、
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