機械学習による自閉症の早期診断ツールとは【AI×メンタルヘルス】(論文解説)

   

この記事は現役の精神科医でありAIの研究者でもあるAsa-jirowが執筆しています。

今回は、前回に引き続き、発達障害に関連する機械学習の応用についてお届けします。

前回の記事はこちら

https://aiboom.net/archives/47217
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今回のテーマは「自閉症の早期発見ツール」です。
この分野において、機械学習がどのように使われるか。みなさん、想像がつきますか?

▼今回の記事で参照している論文

著者:Corona LL, Wagner L, Wade J, Weitlauf AS, Hine J, Nicholson A, Stone C, Vehorn A, Warren Z.
タイトル:Toward Novel Tools for Autism Identification: Fusing Computational and Clinical Expertise.
ジャーナル:J Autism Dev Disord.
発表:2021年1月
URL:DOI

「自閉スペクトラム症」とは

前回の記事でも述べましたが、日本ではここ十数年ほどで「発達障害」の概念が大いに普及しました。中でも代表的といえるのが「自閉症」の概念ではないかと思います。

「自閉症(autism)」は1940年代頃からある診断概念ですが、現行の診断基準であるDSM-5では「自閉スペクトラム症」という名称になっています。診断用語や基準はこれまでしばしば変更されており、過去に使われていた「広汎性発達障害」「アスペルガー症候群」なども近縁の概念といえます。

「自閉(スペクトラム)症」の主な特性には以下のようなものがあるとされます。

「自閉(スペクトラム)症」の主な特性

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Asa-jirow

投稿者の過去記事

精神科医。ゲーム製作会社,法律事務所勤務を経て医師に。AI学会会員。意識のハード・プロブレム,人工人格について考察中。

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