最終更新日:2024/01/26
ミシガン大学の研究者らにより40ヶ国以上800人以上の被験者に対しLLMを使用した実験の報告がされました。
“How AI Ideas Affect the Creativity, Diversity, and Evolution of Human Ideas: Evidence From a Large, Dynamic Experiment“より
※本記事はAIDBのXポストを転載したもので、研究の概要を手早く把握するためのニュース記事です。
研究背景
- LLMの出力に出くわすことが急激に増えている
- AIのアイデアは人間にどう影響するのか知りたい
実験内容
- 40ヶ国以上から800人以上の被験者を集めた
- ChatGPTの案を見た後に自分の案を考える
- AI案の量/AI由来であることの開示を変化させる
- 個人の創造性、集団の多様性を測る
実験結果
- 個人の創造性には影響を与えていない
- 自分は創造的だと考える人ほどAIの案を採用する
- 集団の多様性を高める
注意点として、AIモデルの種類によって結果が変わる可能性があること、創造性や多様性の測定の仕方に依存するかもしれないことが述べられています。
参照情報
How AI Ideas Affect the Creativity, Diversity, and Evolution of Human Ideas: Evidence From a Large, Dynamic Experiment
https://arxiv.org/abs/2401.13481v1
機関:ミシガン大学
著者:Joshua Ashkinaze, Julia Mendelsohn, Li Qiwei, Ceren Budak, Eric Gilbert
関連研究
- ハーバード研究者などがLLMを創造的にすべく考案した、大喜利データセットでユーモアラスにチューニングする手法『LCoT』
- LLMの誤り(ハルシネーション)発生原因と、「創造性と事実性のバランス」などの対策ロードマップ
- LLMなどの生成AIの背後にある思考プロセスは人間とは全く異なるかもしれないことを示す仮説『生成AIのパラドックス』
- GPT-4を使用した知的労働者のパフォーマンスは軒並み向上し、もとの成績が良くないほど顕著。※注意点あり
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