大規模言語モデルを活用して名作の新エピソードを生成するフレームワーク登場

   
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AIが創作活動に関与することが増えてきています。特に、大規模言語モデルを活用した創作は、その可能性が広がりつつあります。

今回は、大規模言語モデルを活用して名作の新エピソードを生成するフレームワークを紹介します。このフレームワークは、元Oculusのメンバーが設立した会社「Fable Studio」が開発したものです。

参照論文情報


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関連研究(大規模言語モデルを活用したフレームワーク)

Fable Studioが開発した新フレームワーク概要

Fable Studioは、元Oculusのメンバーによって設立された会社で、大規模言語モデルとマルチエージェントシミュレーションを組み合わせた革新的なフレームワークを開発しています。

同社のフレームワークは、既存の知的財産(IP)を活用して新たなエピソードを生成する手法を提供します。例えば完結済みの名作、日本のIPであれば「ブラックジャック」や「鉄腕アトム」などの新しい話を生成することが理論的に可能となります。

公開された論文では、海外で大人気のSouth Parkという作品の新エピソードをAIで生成したと紹介されています。

論文で紹介されている「South Park(サウスパーク)」のAI生成エピソード





大規模言語モデルとマルチエージェントシミュレーションの組み合わせ

このフレームワークの中心的な要素は、大規模言語モデルとマルチエージェントシミュレーションの組み合わせです。

大規模言語モデルは、人間のようなテキストを生成する能力を持ち、その中でもGPT-4は、大量のデータで事前学習された性能の高いモデルです。

一方、マルチエージェントシミュレーションは、物語の進行と行動制御を担当します。このシミュレーションは、キャラクターの背景、目標、感情やイベント、場所などのデータポイントを利用して、シーンやイメージアセットをより一貫性のある形で生成します。

ショーランナーエージェント:一貫性のあるストーリーテリングを実現

このフレームワークにおける重要な役割を果たすのが「ショーランナーエージェント」です。ショーランナーエージェントは、物語の進行と行動制御を担当し、一貫性のあるストーリーテリングを行います。これは、シミュレーション上で「脚本家・監督」が機能するイメージです。

ショーランナーエージェントの枠組み

ショーランナーエージェントのUI例

Fable Studioの目指すもの

Fable Studioの目指すものは、AIと人間の共同作業による新しいストーリーテリングの形です。大規模言語モデル、マルチエージェントシミュレーション、そしてユーザーの三者が協力し、それぞれの強みを活かして物語を生成します。このプロセスは、物語の一貫性を保ちつつ、IPの世界観に合わせた内容を生成することを可能にします。

Fable Studioの開発したこのフレームワークは、AI技術がエンターテイメント業界にもたらす可能性を示しています。既存のIPを活用した新たなエピソードの生成だけでなく、ユーザー自身がオリジナルのストーリーを生み出すことも可能になります。

フレームワークの仕組み

このフレームワークの中心的な要素は、上述の通り、大規模言語モデルとマルチエージェントシミュレーションの組み合わせです。この仕組みについて、下記でもう少し詳しく紹介します。

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