人間のチームワークと同様、LLMも「一人で何でもやる」より「専門性を持って協働する」方が効果的なケースが多いことが明らかになりつつあります。
例えば今回、マニュアルなどをもとにワークフローを作る課題の成功率は、先端モデルでさえ単独では2割未満に対し、3つの役割つきモデルでは5割以上に
跳ね上がることが分かりました。

背景
私たちが日常生活での課題や仕事を進めるときには、多くの場合、「どんな作業をどの順番で行うか」という段取りを組み立てています(テキストに起こさない場合でも、頭の中で行っている方は多いかと思われます)。
こうした一連の作業の流れを「ワークフロー」と呼びます。ワークフローは、企業活動に限らず、個人的な活動や、ちょっとしたプロジェクトでも役割を果たします。
たとえば、「毎朝9時に特定の相手にメッセージを送る」「定期的にファイルを整理して保管する」といった身近な作業も、ワークフローとして整理できます。
ただし、ワークフローを作る、つまり作業の流れを実際に可視化して具体的な手順や条件を設定するのは、作業が煩雑になればなるほど難しくなります。仕事の種類や内容によっては、ワークフローの構築や活用自体がハードルの高いこととなっています。
しかし作業の正確性や効率を上げたり、ルーティーンワークを他人に渡したりするためにはワークフロー作りは欠かせません。
そこで役立つのがLLMです。
LLMは、「自然言語(人間が日常的に使う言葉)」で指示を与えるだけでワークフローを作成できることが注目されています。ただ、単一のLLMを使った方法では、複雑な作業になると精度が落ちる問題があります。
LLMがあまりにも多くの異なる作業を同時に行うと、ひとつひとつの作業に求められる詳細さを十分にカバーできないためです。
こうした課題を背景に、研究者らは「複数のLLMを連携させて、専門性の異なる作業をそれぞれ分担する」マルチエージェント型の仕組みを用いたワークフロー構築の方法論を考案しました。
今回の提案内容を参考に、DifyやLangGraphなどのツールを用いてシステムを作成してみてはいかがでしょうか。読みづらいマニュアルや上司や同僚との会話メモ、あるいは自分で書き溜めたアイデアブックをもとに綺麗なワークフローを作成できるシステムを用意しておくと、日々の業務が整理され、効率化につながるかもしれません。
以下で詳しく紹介します。
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