この記事では、OpenAIがついにo1モデルファミリーの中核モデルである「o1」を正式にリリースしたことを受け、その特徴や評価結果を紹介します。
o1は、これまで一部機能が先行公開されてきたo1-previewからさらに推論性能を高め、より強固な安全対策とより幅広い言語対応を実現しています。
社内外による評価を経て、o1は従来モデルより洗練されたチェーン・オブ・ソート(CoT)推論、知識活用、そして強固な安全性を示すモデルとして登場しました。
発表者情報
- 研究機関:OpenAI
背景
LLMは、Webデータをはじめとしたの多様な情報を事前学習することで、自然言語でのコミュニケーションや情報検索、人間の専門知識に迫る解答生成など、多領域で有用な能力を獲得してきました。しかし、モデルが複雑化・高性能化するに従い、有害なコンテンツ生成、偏見や誤情報の流布、意図しない高度な機能による不正利用などのリスクが懸念され始めています。OpenAIはそのようなリスクに対処するため、安全な運用ポリシーと高水準のモデル能力を両立させる手法を模索し、チェーン・オブ・ソート(CoT)推論(段階的な思考)による内省的な応答生成プロセスを組み込んだo1シリーズを開発してきたと言います。
これまでのo1-previewは、機能テストや限定的な試用を通じて、安全性や汎用性を強化する可能性が示唆されていました。その経験から得られた知見と評価結果を踏まえ、OpenAIは今回、o1モデルを正式にリリースし、従来モデルを上回る性能と安全性を実現しました。国際的な評価ベンチマークや多言語テスト、専門家チームとの協働によるリスク評価を通して、これまでのモデルよりも顕著な改善を示しています。
以下で詳細を紹介します。
(なお、記事の最後には理解度クイズ(β版)を掲載しています。)
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