スタンフォード大学の研究グループが提案した「STORM」と呼ばれるプロンプトフレームワークを紹介します。LLMを活用し、特定のトピックに関する情報を自動で収集・整理し、Wikipedia風の記事を生成することを目指す手法です。
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参照論文情報
- タイトル:Assisting in Writing Wikipedia-like Articles From Scratch with Large Language Models
- 著者:Yijia Shao, Yucheng Jiang, Theodore A. Kanell, Peter Xu, Omar Khattab, Monica S. Lam
- 所属:Stanford University
背景
Wikipediaは協働編集によって作成される最大級のオンライン百科事典として知られています。知識の民主化に大きく貢献するプラットフォームである一方で、大規模なナレッジベースを手作業で構築・維持することは容易ではありません。
そこで今回、研究者らはウィキペディアの記事を自動生成するシステムに着手しています。
Wikipediaのような記事の自動生成にはいくつか課題があります。
- 通常、記事生成に必要な情報源はあらかじめ用意されていることが前提とされている。
- 一部のセクションや段落のみを生成する研究は多いが、記事全体の生成はあまり探求されていない。
- 生成された記事の構成が整っていなかったり、情報が断片的だったりするなど、品質面に不安がある。
研究者らは、上記の課題を解決するための手法として、RAGの枠組みを拡張し、Wikipedia自動生成に特化したフレームワーク「STORM」を考案しました。
RAGとは、言語モデルに外部の知識源から関連情報を取得させ、その情報を利用して文章を生成させる手法です。
考案されたSTORMには以下の特徴があります。
- トピックに関連する幅広い情報を収集する
- 記事の適切なアウトラインを生成する
- セクションごとに本文を詳細に書く
以下では研究全体について詳しく説明します。
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