最終更新日:2019/10/31
中国の科学者たちは超高感度モーションディテクターと熱による音響放射技術を組み合わせることにより、声帯が損傷しているか機能していない人が会話を出来る“人口喉”を思いつき、その基礎開発に成功した。
人口喉
アメリカ化学会はジャーナルACS Nanoに“人口喉”研究の要約をビデオと共に次のように投稿している。
著者の多くは精華大学で仕事をしているが、彼らは自分で回路基板を製作しその上に検出と発光両方の技術を組み込んだデュアルモードシステムを構築した。
装置の開発段階でこのシステムは微妙な喉の動きを“OK”、“No”といった単純な音に変換した。音と動きの検出・放出システムは、グラフェン*がデバイスレベルのアプリケーションからシステムレベルのアプリケーションに到達することを実現し、グラフェン音響システムは小型軽量化できる性質を持っているため装着が可能となる。
ACSはニュースリリースの中で、この装置はWAGT(wearable artificial graphene throat:装着可能なグラフェン由来人工喉)と呼ばれ、皮膚のようなもので装着時は一時的な入れ墨のような皮膚感覚がある、また柔軟性を持ち機能できるようポリビニルフィルムシート上でグラフェンをレ―ザー加工していて、その大きさは親指の爪二つ分程度、と述べている。
”発声”ができた!
このフィルムは水を使ってボランティアの喉に張り付けられ、回路基板、マイコン、アンプおよびデコーダーを取り付けた小さな腕章に電極でつながれている。
装置の試験では、ボランティアが音を出ささないよう喉を動かす発語の疑似動作をしたところ、この喉の動きは一音節の単語の音として発せられた。将来的には“人が声を失ったときは喉で信号を発生させる訓練をすることにより装置を経由ししゃべれるようになるだろう。”
脚注* グラフェン(graphene)とは、1原子の厚さからなる炭素原子のシート状物質のこと。
原文
https://www.aiin.healthcare/topics/robotics/artificial-throat-may-give-voice-voiceless
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