
ゲームのキャラクターに性格を与えて、自由に動かしてみる。最初の数日は、自然に会話をし、約束を取りつけ、ときにはちょっとした衝突も起こします。では、その世界の時間を一気に進めて、10年分の人生を送らせたらどうなるのでしょうか。
ある住人は、高給の仕事を辞めて、ずっと我慢していた趣味を本業に選びます。別の住人は、周囲から好かれているのに、年を追うごとにどこか満たされなくなっていきます。どちらも、あらかじめ用意された台本ではありません。性格や記憶、その場のやりとりが積み重なった結果として出てきた選択です。
100体のエージェントに、それぞれ10年の人生を送らせる。こうした大規模な仮想社会の実験から、短いやりとりでは見えにくい課題が浮かび上がってきました。本記事では、このように長く動き続けるエージェントを作るうえで、どこに注意すべきかを見ていきます。