現在の技術では、亡くなった人のデータからその人そっくりに話すAIを作ることができるようになっています。
実際に、故人の女性のSNSデータを使って、本人の許可なくAIボットが作られた事例もあります。
問題は、法律が故人のデータを十分には守っていないことです。故人のデータが勝手に使われても、遺族が止める手段があまりありません。
各サイトは故人のアカウント削除といった基本的な対応はしていますが、AIに学習されたデータをどう扱うかまでは考えられていません。
たとえばMetaの事例では、お金を払って人々の表情や声を記録し、リアルなアバターを作るプロジェクトを進めていますが、その人が亡くなった後にそのアバターがどう使われるかは明確になっていません。
研究者たちが心配しているのは、故人を模したAIが遺族に与える影響です。最初は慰めになるかもしれませんが、やがて故人のAIから望まないメッセージが届いたり、まるで死者につきまとわれているような感覚を与える可能性があります。
なお、日本の調査では、生前に対価があれば死後のデジタルデータの商業利用を認めるという人は約20%でした。
今、この問題は誰にとっても他人事ではないかもしれません。
📄 参照論文
Towards Postmortem Data Management Principles for Generative AI
所属: University of California, Irvine