次回の更新記事:LLMにエピソード記憶のような能力を持たせるRAGのテ…(公開予定日:2025年11月18日)

LLMでユースケース図の作成時間を大幅に短縮 3つのプロンプト技術を組み合わせ

   

本記事では、LLMを使ってユースケース図の作成を効率化する方法を紹介します。

ユースケース図は、ソフトウェア開発の初期段階で役に立つ図ですが、時間や専門知識が必要です。そのため、現場では作成が後回しになったり、省略されたりすることもあります。そこで、LLMによる支援が注目されています。

本記事で取り上げる研究では、3つのプロンプト技術を組み合わせています。実験の結果、モデリング時間は平均で約60%短くなり、モデルの品質は手動で作成した場合とほぼ同じ水準でした。

手法とその結果を順に紹介します。

背景

ソフトウェア開発の初期段階では、「このシステムで誰が何をできるのか」をはっきりさせることが重要です。

そのための代表的な手法が、システムを使う人(アクター)と、その人たちの目的(ユースケース)を図で整理するユースケースモデリングです。ユースケース図は、完成後のシステムを理解するときにも役立ちます。保守担当者は「この機能は誰のためで、何のためか」を把握しやすくなり、テスト設計やシステム範囲の整理にも使えます。

一方で、実務ではユースケース図の作成が省略されることも多いです。要件を深く理解し、モデリング技術も身につける必要があり、時間と労力の負担が大きいからです。納期や市場投入のプレッシャーの中で、丁寧なモデリングに十分な時間を取りにくい状況があります。

ここで期待されているのがLLMです。近い事例として、LLMがソフトウェア要件からシステム設計を半自動で生成できる可能性が示されています。その中間ステップとしてユースケースモデルを作ることの重要性や、LLMにUML図を生成させる試みも報告されています。

ただし、ユースケース図の作成にLLMをどう組み込むかという具体的なプロセスやツールは十分に整理されていません。効率化の度合いを数値で評価した事例や、実際の開発者の受け止め方を丁寧に調べた研究も多くはありません。

そこで本記事では、テキストで書かれたソフトウェア要件からユースケース図を生成するプロンプトテンプレートと、その有効性を実務に近い形で検証した事例を取り上げます。

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