最終更新日:2020/03/10
[論文] “Automated detection of the HER2 gene amplification status in Fluorescence in situ hybridization images for the diagnostics of cancer tissues”. Scientific Reports, 9, 8231 (2019).
[DOI: 10.1038/s41598-019-44643-z]
3つの要点
✔️HER2遺伝子増幅状態は乳癌または胃癌の臨床治療の評価において重要
✔️FISH画像から核の場所を見つけ状態を分類するネットワークと核の画像からシグナルの場所を見つけ状態を分類するネットワークを組み合わせた
✔️三人の病理学者と同程度の精度をこの手法は出した
論文全体の概説
ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)遺伝子増幅状態は、乳癌または胃癌の臨床治療を評価するための重要な指標である。
蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)画像におけるHER2遺伝子増幅状態に依存する間期核の検出、局在化および分類のための深い学習に基づく手法を提案した。
著者らの手法は2つのRetinaNetを土台とする物体局在化ネットワークを組み合わせた(図1)。
これらのネットワークは(1) 間期核を検出して、それらを正常、低位、高位の異なるクラスに分類する(表1)ために、(2) FISHシグナルを検出して、HER2またはCEN17の異なるクラスに分類する(表2)ために、学習させられる。
各核を2回独立に分類することによって、この2段階からなる手法はHER2増幅状態の自動検出のためのロバスト性および解釈性の両方を提供する。
我々の深層学習に基づく手法の精度は三人の病理学者のそれと同等であり、数百の核を含む57の検証用の画像セットを正確に分類した(図2)。
この自動的手法は、病理医がFISH画像を用いて腫瘍のHER2状態を評価し、それぞれの研究でFISH画像を分析し、自動的にアノテーションをつけHER2遺伝子増幅の特殊性を報告することによって各腫瘍サンプルの記録を最適化することを支援するための第一歩である。
Falk Zakrzewskiと Silke Zeugnerと Christian Sperlingと Katrin Friedrichと Daniela Austと Gustavo Baretton と Pia Hönscheid (Institute of Pathology, University Hospital Carl Gustav Carus (UKD), TU Dresden, Dresden, Germany)
Walter de Back と Ingo Roeder (Institute for Medical Informatics and Biometry (IMB), Carl Gustav Carus Faculty of Medicine, TU Dresden, Dresden, Germany)
Walter de Back (Center for Information Services and High Performance Computing (ZIH), TU Dresden, Dresden, Germany)
Martin Weigert (Max Planck Institute of Molecular Cell Biology and Genetics (MPI-CBG), Dresden, Germany、Center for Systems Biology Dresden (CSBD), Dresden, Germany)
Torsten Wenke (ASGEN GmbH & Co. KG, Dresden, Germany)
Robert Manteyと Ingo Roederと Daniela Austと Gustavo Baretton と Pia Hönscheid (National Center for Tumor Diseases (NCT), Partner Site Dresden, Dresden, Germany)
Falk Zakrzewski, Walter de Back, Martin Weigert, Torsten Wenke, Silke Zeugner, Robert Mantey, Christian Sperling, Katrin Friedrich, Ingo Roeder, Daniela Aust, Gustavo Baretton & Pia Hönscheid
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