最終更新日:2020/03/09
(Featured AI and healthcare) Detect epilepsy with machine learning! (Publication)
[論文] L. Torlay, M. Perrone-Bertolotti, E. Thomas and M. Baciu “Machine learning–XGBoost analysis of language networks to classify patients with epilepsy”. Brain Informatics, 4(3), 159–169 (2017). [DOI: 10.1007/s40708-017-0065-7]
3つの要点
✔️てんかん患者と健常者をfMRIで測った脳の活動の記録から判別する。
✔️XGブーストをアルゴリズムとして用いた。
✔️データの部分集合SEM_LH BA_47-21を用いると最良の結果(AUC91±5%)が得られた。
概説
本研究の目的は磁気共鳴機能画像法(fMRI)で評価された脳の活動に基づいて、典型的ではない言語パターンの識別を可能にし、てんかん患者を健常者と区別するために統計的アプローチを適用することであった。
焦点性てんかんの患者の認知機能に関与する脳のネットワークは再構成性または可塑性を示し、(健康な人の「典型的な」特徴と比較して)典型的ではない脳の特徴をもたらす。
さらに、これらの患者の中には薬剤耐性てんかんを患い、発作を止めるために手術を受ける人もいる。
神経外科医は発作を起こす場所のみを切除すべきであり、欠損を避けるために認知機能を守らなくてはならない。
機能を保存するためには、患者の脳の中で機能がどのように表わされているかを知る必要がある。
一般的にその表され方は健常者とは異なる。
この目的のために、手術の前段階では典型的な表現から非典型的な表現を特定するために強力で効率的な方法が必要である。
発作を起こす領域が頻繁に言語ネットワークの近くにあることを考えると,考慮すべき重要な機能の一つは言語である。
手術後の言語障害のリスクは、術前に言語ネットワークをマッピングすることにより決定される。
臨床の場では、認知マッピングはfMRIで古典的に行われているが、患者の言語ネットワークの非典型パターンの特定を可能にするfMRI分析は、十分に強力ではなく、追加の統計アプローチを必要とする。
本研究では、非典型パターンを同定し、55人の参加者(表1)を健常者かてんかん患者に分類するために、統計的非線形機械学習分類法であるExtreme Gradient Boosting(XGブースト)アルゴリズムを使用した。
XGブーストによる分析は、両半球における五つの言語領域(3つの前頭と2つの側頭)における神経生理学的特徴に基づき、fMRIで音韻論的(フォン)および意味論的(SEM)言語課題に対して活性化した。
これらの特徴は135個の認知的にもっともらしい部分集合(表2)に結合させられ、さらに選択と二項分類に使われた。
分類性能はROC曲線下の面積(AUC)で点数化された(図1、図2、表3)。
実験結果は、部分集合SEM_LH BA_47-21(SEM課題によってもたらされた左前頭-時間的活性化)が二つのグループ間で最良の差別化をもたらすを示した(91±5%のAUC)。
これらの結果は焦点性てんかんにおける言語再構成の現在の議論の枠組みの中で議論された。
著者
L. Torlay (CNRS LPNC UMR 5105, Univ. Grenoble Alpes, Grenoble, France)
M. Perrone-Bertolotti (CNRS LPNC UMR 5105, Univ. Grenoble Alpes, Grenoble, France)
E. Thomas (Laboratoire INSERM U1093, Université de Bourgogne, Dijon, France)
M. Baciu (CNRS LPNC UMR 5105, Univ. Grenoble Alpes, Grenoble, France / LPNC, UMR CNRS 5105, BSHM Université Pierre Mendès-France, Grenoble Cedex 09, France)
email: monica.baciu@univ-grenoble-alpes.fr
出版情報
Received: 21 February 2017 / Accepted: 13 April 2017 / Published: 22 April 2017
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