Google ResearchとDeepMindの研究グループが、要約の評価を行うための新たなツール「SEAHORSE」を開発しました。このツールは、大規模なデータセットを提供し、要約の品質を6つの軸に沿って評価することができます。今回は、このSEAHORSEについて詳しく紹介します。
参照論文情報
- タイトル:SEAHORSE: A Multilingual, Multifaceted Dataset for Summarization Evaluation
- 著者:Elizabeth Clark, Shruti Rijhwani, Sebastian Gehrmann, Joshua Maynez, Roee Aharoni, Vitaly Nikolaev, Thibault Sellam, Aditya Siddhant, Dipanjan Das, Ankur P. Parikh
- URL:https://doi.org/10.48550/arXiv.2305.13194
- GitHub:https://github.com/google-research-datasets/seahorse
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要約評価の難しさ
要約の評価とは
要約の評価とは、要約が元のテキストの内容をどれだけ適切に反映しているか、またその表現がどれだけ効率的であるかを評価することです。これは、情報を短くまとめるという要約の本質を考えると、非常に重要なプロセスと言えます。
しかし、要約の評価は一見簡単そうに見えて、実はとても難しい課題です。その理由は、要約の品質が多面的で主観的な要素を含んでいるからです。
多面性について
まず、多面的という点について考えてみましょう。要約の品質を評価するためには、その要約が元のテキストの主要な情報をどれだけカバーしているか、その表現が簡潔であるか、またその文法が正しいかなど、様々な観点から評価する必要があります。これらの観点はそれぞれ異なる専門知識を必要とするため、全てを網羅する評価は容易ではありません。
主観性について
また、主観的な要素というのは、要約の品質が読み手によって異なる評価を受ける可能性があるということです。例えば、ある人は情報の簡潔さを重視するかもしれませんが、別の人は詳細な情報を含むことを重視するかもしれません。このように、要約の評価は読み手の視点やニーズに大きく影響されます。
SEAHORSEの特徴
要約の評価という難題に対し、新たな解決策が提供されました。それが、Google ResearchとDeepMindの研究グループが開発した「SEAHORSE」です。SEAHORSEは、要約の評価をより容易に、そしてより正確に行うために設計されたツールです。
大規模データセット
SEAHORSEの最大の特徴は、
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