薬づくりが変わる、業界が変わる。
このシリーズでは「製薬業界を変えるAI技術」と題して、創薬AIに関連する研究を毎週ご紹介します。以下のような用途でご活用ください。
- 業界の将来予測
- AI技術調査
- 各病における治療法の展望
担当するのは薬学部出身ライター、Masashiです。
今回は以下の5つの研究に注目していきます!
今週のラインナップ
1. 抗酸化タンパク質の同定
2. 阻害剤として転用できる既存薬候補の探索
3. 抗うつ病薬の治療効果を予測
4. 既存薬転用による新たな治療法の探索
5. 卵巣がんに対する薬の反応性を予測
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抗酸化タンパク質の同定
中国・天津大学(2019年9月18日発表)
抗酸化タンパク質は、生体の酸化的な損傷に対抗する上で重要な役割を果たします。しかし、生物学的実験手法を用いた抗酸化タンパク質の正確な同定は、膨大な時間と費用がかかります。そこで、計算科学を駆使した抗酸化タンパク質の同定手法の開発が活発に行われています。
中国にある天津大学の研究者らは、タンパク質配列情報を利用した機械学習モデルを構築して、抗酸化タンパク質の同定を行いました。
結果、構築したモデルは、感度0.68、特異度0.985、平均正解率0.942、MCC 0.741、AUC 0.832を達成し、抗酸化タンパク質を精度よく同定することに成功しました。今後、創薬における時間やコストのかかるプロセスは、機械学習手法により大幅に縮小されていくでしょう。
ソース:AOPs-SVM: A Sequence-Based Classifier of Antioxidant Proteins Using a Support Vector Machine.
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阻害剤として転用できる既存薬候補の探索
フランス・パリ大学(2019年7月29日発表)
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