新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の課題に立ち向かい、AIでチャレンジしつづける研究者たちがいます。彼らの新しい研究発表は、毎日のように論文という形で発表され続けています。それらはデータベース「新型コロナウイルス関連AI論文一覧」に随時追加され、いつでも閲覧可能です。
先週新しく追加された論文は9件
さて、以下ではデータベースに新しく追加された論文をお知らせします。
研究まとめ
- COVID-19研究における人工知能技術の応用. 書誌学的研究(6/16)
- COVID-19文献にみる機械学習マップの研究ニーズ(6/14)
- オリジナル研究 重症COVID-19患者の炎症プロファイリング(6/11)
診断補助
- COVID-19による死亡。どの説明変数が最も重要か?(6/16)
- COVID19のレントゲン写真からの検出。ディープラーニングは危機に対応できるか?(6/16)
- CTを用いたCOVID-19診断のための迅速・高精度・機械によらないセグメンテーションと定量化手法(6/16)
- コンピュータ断層撮影(CT)画像からCOVID-19を検出するための異なるディープラーニングベースのモデルの有効性の改善(6/15)
- COVID-19患者における進行リスクの早期予測のための臨床変数と胸部CT定量測定に基づく機械学習。多施設共同研究による。(6/13)
- クラウドソーシングされた呼吸音データからCOVID-19の自動診断を探る(6/11)
世界的に宣言の解除が進む一方、依然として感染者は増えているので簡易診断の研究が多く感じられます。
【PICKUP】COVID-19を簡易診断するための画期的研究
その中でも特に注目度の高い研究はCOVID-19の簡易診断に関する以下の研究でした。
診断補助トピック:クラウドソーシングされた呼吸音データからCOVID-19の自動診断を探る(6/11)
研究内容
COVID-19のスクリーニング技術が向上する中、デジタル技術を利用して心臓血管や呼吸器の体音を収集し、データソース化することで自動的簡易的診断に役立てようとする研究が行われました。
結論
咳と呼吸のデータを用いて健康状態とCOVID-19に感染している状態とを正しく区別することができました。また喘息の患者さんとも区別が可能です。これにより、咳と呼吸によりスクリーニングが可能であることがわかったので、これからますます研究が進んでいくことでしょう。
参照論文情報
タイトル(原題): Exploring Automatic Diagnosis of COVID-19 from Crowdsourced Respiratory Sound
著者:Chloë Brown & Jing Han & Tong Xia & Jagmohan Chauhan & Apinan Hasthanasombat & Pietro Cicuta & Andreas Grammenos & Dimitris Spathis & Cecilia Mascolo
実験場所(国):イギリス
肺のCTスキャンを利用した簡易診断の研究は進んでいますが、呼吸と咳から診断をすることが可能となれば画期的であります。より簡易的に自動的に診断してくれるAIが登場するのを期待したいです。
今後も新しい研究発表に目が離せません。
過去の研究を一覧できるデータベースはこちら
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