【悲報】低所得世帯の物体認識AIは精度が低いらしい(AI×社会)【論文】

   

国や文化に関係なく平等に機能するシステムの必要性

AI技術の中でもとりわけ躍進中の技術が、物体認識だ。物体認識は様々な分野に応用可能であり、医療、視覚障害者の支援、画像アルバム編成ソフトウェア、画像検索など、幅広い場面ですでに利用されている。さらに、 物体認識システムの利用場所も、先進国に限らず世界中に広がっている。

どんな分野においても、技術の進歩に伴って開発者側には責任が生じることが多いが、物体認識においても同様の責任が発生している。物体認識の開発者には、国や所得レベルの高低によらず機能するシステムの開発が求められているのだ。

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アメリカの Facebook AI Researchの T. d. Vriesら研究者は、物体認識システムが文化的背景や社会・経済的地位に関係なく機能することが求められているという課題に注目した。そこで、現在の物体認識システムが国や所得レベルに関係なく機能するかどうかを、複数の物体認識システムの結果を比較することによって調査した。結果、画像が低所得世帯のものである場合よりも、高所得世帯の画像である場合の方が物体認識モデルの精度が高いということが分かった。

画像撮影者の所得が、物体認識の精度を左右する!?

T. d. Vriesらの研究のポイントは以下の通りだ。

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