方言を学んだAIが認知症を見分ける能力を大幅に向上させたとの報告。
研究者たちは、AIに世界中の方言を聞き分ける訓練をさせました。その後、この「方言を聞き分ける耳」を持ったAIに、認知症かどうかを判定させました。
すると、わずか15秒程度の音声でも認知症を検出可能になりました。
「方言を聞き分ける能力」が「認知症の兆候を聞き分ける能力」に転用できるという、一見無関係に思える二つの領域の間に予想外のつながりがあったということです。
認知症やその前段階の人が話すとき、健康な人とは少し違った話し方になることが知られています。言葉がゆっくりになったり、音が伸びたり、発音が変わったりします。
研究チームが気づいたのは、こうした話し方の変化が、実は「方言」の違いと似ているということでした。たとえば関西弁と東北弁では発音やイントネーションが違いますが、認知機能が低下した人の話し方にも、似たような「ずれ」が生じるのです。そこで、英語なら北米訛り、イギリス訛り、アジア訛りなど16種類、スペイン語なら6種類、中国語なら8種類の方言を学習させたのです。
📄 参照論文
VoxCog: Towards End-to-End Multilingual Cognitive Impairment Classification through Dialectal Knowledge