カリフォルニア大学などの研究者らがLLMエージェントにさまざまな道徳観を持たせ「原始時代での生存競争」をシミュレートしたところ、その時代において生き残るために有利だった道徳観が状況ごとに示唆されました。
仮想人間たちは、「完全に利己的な者」「家族だけを大切にする者」「協力的な仲間を重視する者」「誰に対しても優しい者」という異なる道徳観をセットされました。
限られた食料を巡って競争し、協力し、時には争いながら、子孫を残そうとします。
その結果、通常の環境では家族を大切にするタイプが最も生き残りやすかったのですが、他者との交流にコストがかかる環境では利己的なタイプが有利になりました。
また、誰にでも優しいタイプは、暴力を振るわないため信頼を得やすい利点がある一方で、悪意ある者に搾取されやすいという弱点も明らかになりました。
道徳が人類の進化においてどのような役割を果たしてきたのか、新しい視点から理解する手がかりとして興味深いアプローチです。
📄 参照論文
An LLM-based Agent Simulation Approach to Study Moral Evolution
所属: University of California, Beijing Institute for General Artificial Intelligence, Beijing Normal University