本記事では、LLMベースで脚本を生成するフレームワークを紹介します。ディレクター(監督)のエージェントと俳優のエージェントを協調させ、自然な脚本を生成する手法です。
参照論文情報
- タイトル:IBSEN: Director-Actor Agent Collaboration for Controllable and Interactive Drama Script Generation
- 著者:Senyu Han, Lu Chen, Li-Min Lin, Zhengshan Xu, Kai Yu
- 所属:Shanghai Jiao Tong University
背景
LLMは、ストーリーの作成やキャラクターのロールプレイに秀でています。しかし、これまで考案されたアプローチは主にキャラクター1人レベルのコントロールに焦点を当てており、ストーリーライン全体を洗練するのは難しいと言われていました。
例えば、演劇のような物語では、登場人物たちが物語を前に進めるために、特定の場面で適切な行動をとる必要があります。そのため、エージェント同士のやりとりにも一定の制限を設ける必要があります。しかしこれまでのエージェントの設計では、各エージェントが独立して行動する仕組みになっているため、全体の物語の流れを管理する中心的な存在がなく、対策が難しいです。
あるいはアドベンチャーゲームやロールプレイングゲームのように、人間のプレイヤーが参加する場合も困難です。物語が本筋から大きく外れないよう、より慎重に管理する必要が生じるためです。
そこで今回、『IBSEN』という新しいフレームワークが提案されました。映画や演劇における監督と俳優の関係にヒントを得て、物語全体を管理する「ディレクターエージェント」と、個々のキャラクターを演じる「俳優エージェント」を組み合わせることで、一貫性のある物語を生成することを目指すものです。
また記事の購読には、アカウント作成後の決済が必要です。
※ログイン/初回登録後、下記ボタンを押してください。
AIDBとは
プレミアム会員(記事の購読)について
■サポートのお願い
AIDBを便利だと思っていただけた方に、任意の金額でサポートしていただけますと幸いです。