この記事では、Amazonが開発中の、ダジャレ生成AI(!)についての研究をカジュアルに紹介します。コラムに近いので、真面目な技術解説は期待してはいけません。
論文情報
- タイトル:Context-Situated Pun Generation
- 著者:Jiao Sun, Anjali Narayan-Chen, Shereen Oraby, Shuyang Gao, Tagyoung Chung, Jing Huang, Yang Liu, Nanyun Peng
- 著者の所属:Amazon(米国)
- DOI:doi.org/10.48550/arXiv.2210.13522
- 「ダジャレを言うことは非常にクリエイティブなこと(Amazon談)」
- 同音異義語のペアに注目しよう!(真剣)
- どうやらダジャレ生成AIに熱をあげるコミュニティがあるらしい🔒
- 文脈に応じたダジャレを作れるAIは初めての試み🔒
- 【朗報】ダジャレづくりに関してはAIはまだ人間には勝てない🔒
- まとめ🔒
「ダジャレを言うことは非常にクリエイティブなこと(Amazon談)」
この記事を開いたあなたは、おそらくタイトルを読んで「ぷっ」と笑ってしまったことでしょう。それは最もなことです。昨今、Midjourneyなどの画像生成AIに「おお」と驚き、ChatGPTなどの会話AIに「ええ」とおののき、今まさに人類史上最もAIを高尚で近寄りがたく恐れさえ抱く存在のように思えているところに、こんな間の抜けたようなニュースです。
「次はどんな凄いことをやるようになるんだ?」と思っていたら、「ダジャレ生成AI!」です。あまりにも気が抜けて椅子から転げ落ちているかもしれません。治療費のご請求はお問合せからどうぞ(冗談です)。
さて、しかし、改めて考えてみましょう。ダジャレ生成AIは本当は凄いことなのではないでしょうか?
これまでにAIにユーモアを感じたことはあまりありません。AIにユーモアを与えるのは、それを扱う人間の仕業でした。
そして言うまでもなく、人間世界でユーモアは非常に大事な役割を果たしています。冗談を言わない、笑わない人間と友達になることは難しいですよね。
ユーモアを持つAIが誕生するのは、もしかすると人間とAIが友好的な関係を築くための非常に重要なことなのかもしれません。
論文中で、Amazonの研究者はこう語っています。「ダジャレを生成することは、最近注目を集めている挑戦的でクリエイティブなミッションです。」また、とある研究コミュニティでは「ダジャレはユーモアを伝えるのに最も重要な方法の一つだ。」「ダジャレは不安をやわらげ、つらい感情を逃がし、学習を促す。」と語られているそうです。なんだか、ダジャレを言えば言うほど美人だったりイケメンになれる気がしてきました。
同音異義語のペアに注目しよう!(真剣)
「とはいえ、英語でのダジャレの話だろう」と冷めてしまっているオヤジは、気を取り直してください。ダジャレの定義は世界共通です。英語で上手にできるようになれば、きっと日本語でだって上手にできるようになります。
ダジャレとは何か?ダジャレとは、同じあるいは似通った音を持つ言葉をかけて遊ぶ、一種の言葉遊びのことです。
ある国語辞典では「少しも感心できない、つまらないしゃれ」と説明されているそうですが、ダジャレを漢字で書くと駄洒落であるように、これは洒落=「人を笑わせる気の利いた文句」との対比を説明した文ですね。ダジャレがくだらないのは確かですが、ちょっと笑えることも多いのでファンは多いです(よね?)。
何はともあれ、ダジャレの定義ははっきりしています。ロジックが同じであれば言語の違いはあまり関係ありません。
さて、ダジャレを言うAIが必要なリソースは、同音異義語に関する大量な知識です。同音異義語のペアを多く知っていれば知っているほど、ダジャレを生成できる可能性や、より上手いダジャレを作ることができるようになります。
どうやらダジャレ生成AIに熱をあげるコミュニティがあるらしい
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