水力発電と経済成長の関係
発展途上国において、水文気候(*降水、河川の水位、流出と貯留、蒸発散、地下水など水の循環のこと)の変動はたびたび起こる致命的な問題である。水文気候の変動により、水力発電に大きく頼る国々の電力供給安定性が崩れ、国内の平均年需要を満たすことが困難になり、結果として経済成長や発展予測に大きく影響を与えることとなる。
これはそもそも、電力インフラの不十分な発達も原因の1つである。エネルギーミックスが極度に偏り、バックアップ電源のオプションなどが不十分であるために、降水量という一ファクターが経済全体に影響を及ぼしてしまうのである。
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イタリアのGiacomoら研究者はこうした状況に着目し、衛星から取得したデータと機械学習を利用したエネルギー・水文気候フレームワークを作成、検証した。結果、やはり発電量と電力使用に対する降水量の大きな影響が確認された。本フレームワークは、将来のエネルギーインフラ開発の助けとなるはずである。
水文気候が及ぼす発電量と電力使用への影響評価
Giacomoらの研究のポイントは以下の通りだ。
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