LLMと人間の心は「認知的な”いとこ”」であり、基盤は違えど、同じ計算的家族の一員ではないか、と主張する論文が出ています。
ミシガン大学の哲学者Sripada氏と、認知科学者Lewis氏による論考です。
著者らは、人間とLLMが構造的に一致していると論じます。
たとえば、LLMの基礎となる「Transformer」の仕組みは、認知科学で人間の心のモデルとして長年使われてきた「プロダクションシステム」(共有ワークスペースを大量の条件・行動ルールが書き換えていく仕組み)に酷似していると指摘しています。
しかもこの設計は人間の模倣を狙ったものではなく、純粋に性能向上のための工学的選択の積み重ねが、結果的に同じ答えにたどり着いたのだといいます。
(なおLewis氏はまさにこのプロダクションシステム研究の直系の第一人者で、自身の専門領域からの発言です)
そのため、「LLMは所詮ただの機械か、それとも人間の心に近いのか」という定番の論争に、認知科学の本流から「構造レベルで人間の心と重なっている」と。
もっとも著者らも、身体性や学習効率(人間の子どもと3〜4桁違う)など、差が歴然であることは繰り返し認めています。意識があるといった主張でもありません。