慶應と東大・NIIの研究者らは、
「LLMは”言語学”の理論に役立つ」
「LLMは「こうすれば言語は成立しうる」という可能性を示す存在」
と捉えています。
どういうことか。
たとえば言語学には「子どもが浴びる言葉だけでは情報が足りないので、 生まれつきの仕組みがなければ文法は習得できないはずだ」という有力な考えがあります。
ところが、そうした仕組みを持たないLLMが文法らしきものを身につけてしまえば、「それは本当に必須なのか?」と問い直すきっかけになります。
LLMが人間と同じ仕組みで言葉を扱っている保証はありませんが、「生まれつきの言語専用の能力がなくても文法は学べてしまう」ことを実演してくれるなら、長く信じられてきた前提を疑う材料にはなります。
現実をそのまま写し取っていなくても、「何があり得るか」を示すことで固定観念をなくすことができる。
実際の人間の脳を再現していなくても、こうした可能性を示せる点にこそ価値がある、とのこと。