LLMで人間のように行動する仮想的な住民を最大100万人分作り出し、都市全体をシミュレーションするシステムを作ったとのこと。
ウーブン・バイ・トヨタの研究者らによる報告です。
研究者らは、AIに人格や記憶、欲求、長期的な目標を与えることに成功。
お腹が空いたり疲れたりといった基本的な欲求に加えて、社会的なつながりといった高次の欲求も持っています。
そして仮想住民一人一人が過去の経験を覚えていて、それに基づいて行動を決めます。
東京を舞台に設定し1000人分のシミュレーションを行ったところ、平日の通勤ラッシュや週末のレジャー行動、買い物パターンなどが、日本政府の実際の統計データと非常によく一致していたそうです。
渋谷の人混みの分布や、どの店が人気になるかの予測も、現実のデータとかなり近い結果が得られています。
なお、こうしたシミュレーションでは、学習データに含まれる偏見や先入観が反映される可能性があるリスクに気を付けなければいけません。
とはいえ、都市計画や災害対策、商業施設の立地計画など、実際に人を使った実験では難しい様々なシナリオを安全かつ低コストで検証できるツールとして期待されています。
また、仮想住民に”自己実現”など最高位の欲求を実装することも見据えているそうです。
📄 参照論文
CitySim: Modeling Urban Behaviors and City Dynamics with Large-Scale LLM-Driven Agent Simulation
所属: Woven by Toyota