倉庫の自動化が急ピッチで進められている。今回は「万能なピッキングアーム」にまつわる研究を見ていこう。
もくじ
1.課題:汎用性の高い倉庫の自動化システムが求められている
2.テーマ:強化学習を用いてピッキングアームを制御する
3.目的:柔軟性なピッキングシステムを構築する
4.手法:2つの深層強化学習で移動とピッキングを制御
5.結果:ピッキング操作の学習は可能だった
課題:汎用性の高い倉庫の自動化システムが求められている
アメリカのEC大手Amazonの従業員8人が、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で亡くなった。この問題に関わらず、Amazonの労働環境はたびたび問題視され、また潜在的な物流業界の人手不足も相まって、倉庫の自動化の検討は最優先で進められている。
すでに倉庫の自動化は大きく進んでいる。しかし、あらゆる状況に対応できる汎用性に富んだシステムが存在しなければ、最終的な完成系とされる完全自動化にはほど遠い。
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今回は、倉庫内のピッキングアームに着目し、汎用性に富んだアームとして実業界から注目を集めている、スペインのNPO法人Teknikerの研究者Ander Iriondoらの研究を紹介したい。
彼らは、ロボットの柔軟性を高め、ピッキング操作範囲を拡張するために、移動式ピッキングマニピュレータのシステム設計を進めたのだった。
テーマ:強化学習を用いてピッキングアームを制御する
まずはAnder Iriondoらの研究におけるミッション・手法・結果をまとめた。
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