AI活用の成功は運次第?AIでイノベーションを起こすプロセスを考察(AI×ビジネス)【論文】

   

こんにちは。釣りを趣味としながらAI開発を本業としていますつりくず(@kuzu_tsuri)です。

AI活用がブームとなっている昨今ですが、実際にビジネス活用となると多くのハードルがあるのが現状です。今回は、AIを利用してビジネス開発に成功した事例を元に、AIがビジネス開発成功への触媒となりうるかを考察した論文を紹介します。

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AIはビジネス開発の触媒となるか?

まず、Leeらの研究のポイントを以下にまとめます。

ミッション・課題・結果

✔️ミッション
AI主導でのビジネス開発のプロセスを考察する

✔️解決手法
AIをビジネス開発の触媒と位置付けて事例研究を行った

✔️結果
AIはビジネス開発の触媒となりうるが、不確実性が高い

それでは、さっそく詳細を見ていきましょう。

人間が思いつかない解決策を提案するAI活用事例

まず、Leeらは事例研究を行いました。研究対象にしたのは、大手製造業でAIを活用し、人材採用の基準選定に大きな変革をもたらしたという事例です。

この会社は、AIの導入以前は工場での技術者の採用に苦戦していました。というのも、これまでの採用では製造業での技術者の経験が3年以上と、限られた条件で採用を行っていたためです。

しかし、過去の従業員の職歴、学歴、仕事でのパフォーマンスの評価や離職率など、従業員を取り巻くデータを機械学習の技術で回帰問題として分析したところ、技術者としての経験年数はパフォーマンスに全く寄与してないことがわかりました。

そして、仕事でのパフォーマンスが高く離職率も低い社員は、過去にファーストフードの従業員として働いた経験のある社員に多いことが分かりました。そこでこの会社は、採用条件にファーストフードでの就業経験者を含むことで、母集団を拡大し、多くの人材採用に成功したのです。

確かにファーストフードの業務も、注文からお客さんへの提供までのプロセスが製造業と似ている側面がありますね。結果から考えると、AIの提案内容もうなずけます。

このように、AIは多様なデータを処理し、人間では思いつかない傾向やアイデアを提案できる可能性があることに大きな強みがあることが、事例研究から分かりました。

AIからイノベーションをうむ4つのプロセス

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