発展途上国では、個人の信用をどう測ればいい?
私たちがクレジットカードを作ったり、自動車ローンを組んだりしようとすると、貸し手は通常、それを承認するかどうかを決定するために、個人の信用度を調査する。金融機関や信用調査機関は、貸す相手の信用度を評価するために「信用スコアリング」という統計分析を実施する。信用スコアリングは、信用履歴、人口統計データ、信用動向に基づいている。
一般的に、信用度の高い借り手は融資を受ける可能性が高く、金利も低い。信用スコアリングは、債務不履行リスクを計測できるだけでなく、少しでも改善すると大きな利益を生むため、金融機関にとって重要である。
しかし、多くの顧客が信用履歴を持っていない多くの発展途上国においては、信用情報が不十分であるせいで効果的な信用スコアリング・システムは作れていない。途上国におけるP2P融資、ペイデイローン、オンライン小口融資市場の急速な発展に伴い、金融機関は、借り手のデフォルト・リスクをより正確に評価するための、より信頼性の高い手法を追求することが求められている。予測力を強化する1つの方法は、信用情報の代替源を探すことであり、ソーシャルネットワーク情報を信用スコアリングに使用できないかが検討されている。
中国にある中国農業大学経済管理学院のBeibei Niuら研究者は、借り手の債務不履行リスクをより適切に評価するための、より信頼性の高い方法を模索するという金融機関の課題に着目し、ソーシャルネットワーク情報を信用スコアリング評価に用いることができないかを調査した。結果、用いることができると分かった。
SNSを覗けば、債務不履行が予測できる
Beibei Niuらの研究のポイントは以下の通りだ。
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