特定の高齢者の話し方をそっくり真似るAIを作り、その人専用の”しゃべる分身”を仕立てることに成功したとのこと。
わざわざ本人が検査を受けなくても、分身を検査することで認知機能の衰えの兆しを早めにつかめるようにできたそうです。
デンバー大学とハーバード大学医学部などの研究者らによる報告。
ポイントは、言葉づかいだけでなく「どこで間を取るか」「話す速さ」までAIに覚え込ませたところ。
高齢者の会話には、沈黙の長さや話すテンポといった、認知状態と結びつく細かなクセが表れます。そこで会話の書き起こしに、間の長さ(なし〜とても長い)とテンポ(遅い〜とても速い)を示す印を付けてからLLMに学習させました。
75歳以上の自然な会話データを使い5人分の分身を作って検証したところ、その分身の発言は「誰のものか」を本人の実データとほぼ同じ精度で言い当てられたそうです。
そして、その会話から認知機能スコア(MoCA)を予測させると、本人のデータから予測した場合とほぼ同じ精度に到達(誤差0.4〜1.1)。
なお、今回試せたのは5人分とごく少数で、実用に足るかは今後より多くの人で確かめる必要があるとしています。
とはいえ、毎日の会話を見守るだけで認知症の予兆を拾える、負担の少ない見守りツールとして期待されています。