「LLMの自己評価と実際の能力はあまり対応していない」ことが実験で明らかにされています。
人間社会でも起こることですが、LLMの世界でも自己評価と実力の乖離が現れていました。
たとえば要約タスクでは、自信満々に答えたLLMがミスが多く、控えめに答えたLLMの方が正確だったりします。
また、数学や常識問題では今やほとんどのモデルがほぼ完璧な正解を出すのに、自分の能力を低く評価するLLMもいます。
なお、調査では「あなたは難しい問題を解決できますか?」「予期しない出来事にうまく対処できますか?」といった質問を行っています。
その際、モデルによって「自信の表現スタイル」がガラッと異なります。
あるモデルは「がんばれば解決できます!」と人間のように主体的に語るのに対し、別のモデルは「私はただのプログラムなので『努力』という概念は適用できません」と機械的に答えます。
この表現の違いが自己評価スコアの高低を生んでいるのですが、実際の正答率とは関係がありません。
自分の能力について尋ねられても、単にそのモデルがどういう話し方をするように訓練されたかを示しているだけだったのです。
📄 参照論文
Simulated Self-Assessment in Large Language Models: A Psychometric Approach to AI Self-Efficacy
所属: Abigail Wexner Research Institute, Nationwide Children’s Hospital, The Ohio State University