FinGPT:金融業界のための大規模言語モデル開発フレームワーク

   

金融業界は、AIの活用が求められる一方で、その複雑さと専門性から多くの課題がありました。しかし、コロンビア大学とニューヨーク大学の研究者らが開発した新フレームワーク「FinGPT」が、その課題を解決する可能性を秘めています。FinGPTは、誰でも金融分野特化の大規模言語モデルを開発することを可能にし、金融業界のAI開発を一歩前進させることを目指しています。

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参照論文情報

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金融業界のためのAI開発フレームワーク

FinGPTは、金融業界に特化した大規模言語モデルを開発するためのフレームワークです。このフレームワークは、大規模言語モデルの開発プロセス全体をカバーしています。具体的には、以下の一連ステップをサポートします。

FinGPTがサポートする開発プロセス

  • データの収集
  • 前処理
  • モデルの訓練
  • 評価

データ収集では、FinGPTはインターネット上の公開データを活用します。これにより、特定の企業が所有する専有データに依存せずに、広範な金融データを取り扱うことが可能になります。前処理ステップでは、収集したデータをモデル訓練のために適した形式に変換します。そして、モデル訓練では、前処理されたデータを用いて大規模言語モデルを訓練します。最後に、訓練されたモデルの性能を評価します。

金融業界のAI開発の新たな道

金融業界に特化した大規模言語モデルは、これまでにも存在していました。その代表例としてBloombergGPTがあります。しかし、BloombergGPTはBloombergが保有する専有データに基づいて訓練されています。そのため、その使用はBloombergの顧客に限定され、一般の研究者や実務家が利用することはできません。

一方、FinGPTは、公開データを活用して言語モデルを訓練する仕組みを提供します。これにより、研究者や実務家が自分たちのニーズに合わせて大規模言語モデルを開発することが可能になります。また、FinGPTはオープンソースで公開されているため、そのプロセスは完全に透明であり、ユーザーが自分のニーズに合わせてカスタマイズすることも可能です。

アクセシビリティと透明性の追求

FinGPTの最大の特徴は、そのアクセシビリティと透明性にあります。

このフレームワークはオープンソースとして公開されており、そのコードはGitHub上で誰でも利用することができます。これは、金融業界のAI開発を広範なユーザーに開放するという、FinGPTの基本的な理念を反映しています。

また、FinGPTはインターネット上の公開データを活用して言語モデルを訓練するため、そのプロセスは完全に透明です。これにより、ユーザーは自分が訓練するモデルのデータ源を自由に選択し、その結果を確認することができます。この透明性は、ユーザーが自分のニーズに最適なモデルを開発するための自由度を提供します。

シンプルで直感的なワークフロー

FinGPTの利用方法は非常にシンプルで直感的です。まず、GitHubからFinGPTのコードをダウンロードします。このコードには、データ収集、前処理、モデル訓練、評価という一連のステップを実行するためのスクリプトが含まれています。

次に、自分のニーズに合わせて訓練データを選択します。FinGPTはインターネット上の公開データを活用するため、データの選択はユーザーの判断に委ねられています。選択したデータはFinGPTのフレームワークに入力され、前処理が行われます。

前処理が完了したら、大規模言語モデルの訓練が始まります。このステップでは、FinGPTが自動的にモデルの訓練を行い、最適なパラメータを見つけ出します。訓練が完了したら、モデルの性能を評価します。この評価結果をもとに、必要に応じてモデルの調整を行います。

このように、FinGPTの利用方法はシンプルで直感的です。

FinGPTと拡張ライブラリFinNLPの詳細

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