遺伝子の突然変異による病気を高精度で予測するモデル『AlphaMissense(アルファミスセンス)』がDeepMindによって開発されました。
新しくScience誌に掲載されています。
○ JUN CHENG et al. “Accurate proteome-wide missense variant effect prediction with AlphaMissense”. Science
人間の体ではタンパク質の一部が変わるミスセンス変異と呼ばれる現象(遺伝子の書き換え)が起こります。
この現象によって時には稀有な病気が引き起こされますが、これまではデータ不足や計算能力不足で病気発生リスクを予測することは困難でした。
DeepMindの研究者らは、この課題に立ち向かうモデルを開発しました。
■AlphaMissense(アルファミスセンス)の特徴
モデルは以下の特徴を持っています。
① AlphaFoldを基にして、人口頻度データで微調整された
② 稀な遺伝性疾患の診断や、複雑な形質遺伝学の研究に有用である
③ 高い精度で病原性を予測でき、広範な適用が可能
■科学的な方法論
タンパク質の3D構造を予測する能力を持つAlphaFoldを基にし、微調整に人口頻度データを用いることで、「一般的な変異」と「稀な変異」を区別する能力を高めています。
■実験と結果
① ClinVarデータセット(遺伝子変異と疾患との関連性データベース)を用いてテスト
② 90%の精度でミスセンス変異を「おそらく病原性がある」と「おそらく良性」に分類することができた
■臨床的な意義に関する考察
AlphaMissenseは以下のように役立つ可能性があります。
① 遺伝子疾患の早期診断
② 治療戦略の策定
③ ターゲットの的を絞った新しい治療法の開発
📄 参照論文
Accurate proteome-wide missense variant effect prediction with AlphaMissense