LLMを利用したビジネスモデルについて実際のケースをもとに調査報告が発表されました。
次の4タイプで分類できると主張されています。
「新しい顧客メリットの創造」
「新しい販売チャネルの開拓」
「ビジネスプロセス自動化の加速」
「情報リソース利用の改善」
以下に内容を整理します。
@ Jochen Wulf and Juerg Meierhofer, “Towards a Taxonomy of Large Language Model based Business Model Transformations”
LLMがビジネスやサービスに与える影響は十分に研究されていないと考えられています。
技術的なデモや文献レビューだけでなく、企業の取り組みをベースにした調査が求められています。
そこで研究者らは、ビジネスにおけるLLMの実際のユースケースを調査し、新たに設計した分類法で構造的に分析しました。
■研究デザイン
① LLMがビジネスモデルに及ぼす影響を調査
② 新たな分類法(タクソノミー)を開発
③ 反復的な方法論(実証から概念、概念から実証への繰り返し分析)を採用
④ ビジネスモデルキャンバス※に基づいて分類法を構築
⑤ 50の実世界のユースケースを分析
※ビジネスモデルキャンバスとは:
多次元(価値提案、顧客チャネル、価値構成、能力、コストモデル、収入モデル)に基づいてビジネスを分析するフレームワーク
■調査結果
LLMによるビジネスモデルは以下4カテゴリで整理されています。
① 新しい顧客メリットの創造
実例:パーソナルアシスタント、コーチング、コンテンツ生成、会話
② 新しい販売チャネルの開拓
実例:プリセールス(技術営業)自動化、カスタマーサービス自動化
③ ビジネスプロセス自動化の加速
実例:フロントオフィスとバックオフィスの自動化、ソフトウェア開発の効率化
④ 情報リソース利用の改善
実例:情報/知識管理、情報抽出のサポートで情報リソースのユーザビリティを大幅に改善
■今後の課題
① 現在、LLM活用の目標は(分類上)効率性向上や収益増加などに特化されている
② 経済的な価値の定量化や、新しいビジネスモデルの設計・実装に関するさらなる研究が必要
研究者らは、この研究は既存知識の整理、およびLLMベースのビジネスモデル分類法に貢献すると結論づけています。